建築設計業務の流れ
各プロセスは、以下のような目的で行われます。

ユーザー(建主)の発意・依頼
 
 
基本設計契約
基本構想(計画)を基に報酬額を算定し、設計の契約をします。
 
調査研究・企画
建築行為の発意により、規模や内容を問わず、多くの関係者の一員として加わり複雑多岐にわたる問題を解決し、又発注者の立場にたって企画進行を行い、円滑に進行し成功裡に完成するよう企画の運営を行い諸条件をまとめる仕事です。
 
基本構想(計画)
調査研究・企画を基に構想を練り、条件の総合化を図り基本構想を確定します。
 
設計の契約
基本構想(計画)、設計競技当選案に基づき建築の空間構想を具体化し、建築物を確定します。
 
基本設計
発注者から示された与条件に従って建物の平面、空間構成、各部の寸法や面積、建築的・設備的に備えるべき機能、主な材料や使用機器の種別と品質、予算とのバランスなどを検討し、それらを総合して内外のデザインを立案する仕事です。
 
実施設計
基本設計によって決定した建築計画に基づき、デザインと技術の両面にわたり細部の検討を行い、実施設計書の形にまとめ、発注者の承認を得た上で工事請負契約図書の一部とします。
 
工事の契約・着工
 
 
工事監理
工事請負契約がなされようとした時点から監理業務となります。工事期間中は設計図書を補う様々の方法により設計意図を施工者に明確に伝達し、施#CCFFCC行図書を検討・審査する中で設計意図の具体化を行うとともに、管理者として品質管理に参画し、工事が請負契約書などに示された諸条件に従って工事が適切に運営されるよう監理する仕事です。
 
工事の完了・使用開始
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維持監理契約
施設の維持・監理
 

通常の設計や工事監理・監督について

◆含まれるもの

含まれるもの基本設計に含まれるもの

  1. 建築(総合)基本設計
  2. 建築(構造)基本設計
  3. 電気設備基本設計
  4. 給排水衛生設備基本設計
  5. 空調設備換気設備基本設計

※各設計にはすべて情報収集・準備、条件設定、比較検討、総合化、成果図書の作成が含まれています。

実施設計に含まれるもの

  1. 建築(総合)実施設計
  2. 建築(構造)実施設計
  3. 電気設備実施設計
  4. 給排水衛生設備実施設計
  5. 空調設備換気設備実施設計

※各設計にはすべて情報収集・準備、条件設定、比較検討、総合化、成果図書の作成が含まれています。

監理に含まれるもの

 1.工事監理

  • 設計意図を施工者に正確に伝える業務。
  • 施行図を設計図書に照らして検討及び承諾する業務。
  • 工事の確認及び報告。
  • 工事管理業務完了手続。

 2.工事契約及び指導監督

  • 工事請負契約への協力。
  • 工事費支払審査及び承諾を行う業務。
  • 施行計画を検討し、助言する業務。

◆含まれないもの

含まれないもの次の業務には通常の設計監理業務に含まれない業務です。
次の業務が必要となるときは「その他の業務」又は「特別経費」として別途加算されます。

  1. 工事費内訳書(概算書を除く)。
  2. 設計の前提となる条件策定の為の調査・企画。
  3. 建築確認申請以外の各種法令手続きのための資料作成及び申請手続きへの協力。
  4. 補助金又は融資等の手続きの為の資料作成。
  5. 近隣問題対策の為の資料作成及び近隣説明。
  6. 特殊な解析を必要とするときのコンピューターの利用。
  7. 設計説明用として作成する以外の模型及び透視図等の作成。
  8. テナント、インテリア工事の為の設計。
  9. 建築主の都合その他条件の変化による設計変更の処理。
  10. 出張旅費、特許使用料等。

 

■設計の標準日数(条件により変わる場合があります。平均的な必要日数の目安になります。 単位:日)

建築物の用途等
床面積
150u
250u
500u
1000u
2000u
3000u
5000u
10000u

1
工場・車庫・市場・倉庫等
50
70
90
130
150
170
180
210

2
体育館・観覧場・学校・研究所
庁舎・事務所・駅舎・百貨店
店舗・共同住宅・寄宿舎等
及び1類の複雑なもの
70
80
100
140
170
190
200
230

3
銀行・美術館・博物館・図書館
公会堂・劇場・映画館・集会場
(オーデイトリアムを有するもの)
ナイトクラブ・ホテル・旅館
料理店・放送局・病院・複合建物
及び1・2類の複雑なもの
90
90
110
160
180
210
220
250

4
戸建住宅・一般的な木造戸建住宅
90
120
※第4類は条件によって別途協議

■工期の補正(次のような特別な設計条件等がある場合については、設計期間を補正するものとする)

  1. 特に特別な設計条件を有する施設の設計
  2. 極めて内容の特殊な施設の設計
  3. 周辺環境(自然環境、社会的環境等)の厳しい施設の設計
  4. 基本設計に基本計画、構想、調査を含む場合
  5. その他の特別な設計条件の有る施設の設計


設計・監理の報酬について
設計費(基本設計と実施設計 管理費

■算定方法

直接人件費(A)
   +
諸経費(B)
   +
技術経費(C)
   +
特別経費(D)
   +
消費税

■算定方法

直接人件費(A)
   +
諸経費(B)
   +
技術経費(C)
   +
工事監理経費(E)
   +
消費税

※工事管理業務は重点管理(チェックポイント)方式を標準とし、常駐監理等の監理形態が異なる場合は業務経費を補正します。

直接人件費(A)=
標準所用人・日数(イ)×直接人件費単価(ロ)
×依頼度(ハ)

直接人件費(A)=
標準所用人・日数(イ)×直接人件費単価(ロ)

 

(A)直接人件費

建築物の設計等の業務に直接従事するものに関して必要となる給与、諸手当、賞与、退職給与の総和となります。

設計・監理の報酬(B)諸経費

印刷製本費、複写費、交通費等建築物の設計等の業務に関して直接必要とする費用と建築物の設計、監理業務を行う建築士事務所を管理運営していくために必要な人件費、研究調査費、研修費、減価償却費、通信費消耗品費の費用(A・Dに定める経費を除く)のうち、当該業務に関して必要となる費用(通常の場合は直接人件費×1.0とする)の合計となります。

(C)技術経費

建築物の設計等の業務において発揮される技術力、創造力等の対価として支払われる費用になります。

(D)特別経費

特別経費は、出張旅費、特許使用料その他の発注者の特別の依頼に基づいて必要となる費用の合計となります。

(E)工事監理経費

現場が遠距離等の場合は交通・宿泊費等を計上します。また、発注者の要望により現場常駐の監理等の場合も実情に合わせて計上します。

 


増築工事、改修工事の設計報酬について

増築工事や改修工事の場合でも、工事費又は床面積が同じ場合新築と同じ料金が算定されることになりますので、実情に合わせて補正する必要があります。また、既存建物の状況や設計図の紛失などによっては、法的なチェックや申請、新たな図面などの作成などで、別途料金が加算されることになります。
施主と設計者の十分な打ち合わせや、説明などで理解を得ることが大切かと思われます。

同一敷地内に既存建築とは別に増築する場合

  • 独立した建物ですので、増築部分については新築の場合と同じ算定になります。
  • 既存部分の調査等が必要な場合があります。
  • 既存部分も含めての申請となりますので、全体の法的チェックが必要になる場合があります。

同一敷地内に既存建築に接して増築した場合

  • 既存建物の調査等が必要になります。
  • 既存建物の設計図、構造計算書が無い場合は、既存部分の図面作成・構造計算も必要となります。
  • 既存部分も含めての申請となりますので全体の法的チェックが必要です。

既存建物を改修し、同一敷地内に増築した場合

  • 既存建物の調査等が必要になります。
  • 既存建物の設計図・構造計算書が無い場合は、既存部分の図面作成・構造計算も必要となります。
  • 既存部分も含めての申請となりますので全体の法的チェックが必要です。

建築物定期報告について

 建築物の定期報告制度は、建築基準法第12条第1項及び第2項の規定に基づき建築後の継続管理の状況を定期的に調(検)査して、所有者・管理者が特定行政庁への報告するものです。
 秋田県下では、秋田県及び秋田市が報告対象建築物及び調査項目を統一し、また、その業務の一部を(財)秋田県建築住宅センターに委託することで窓口を統一し、一元的に制度の運用を実施しています。

定期報告対象特殊建築物及び建築設備一覧表
建物用途 特殊建築物 対象規模
対象規模等 報告時期 対象規模等 報告時期
学校 A>2000u
又は≧F3
2年毎
西暦の
偶数年
同左に
設けられる
対象設備
毎年
公会堂・集会場・劇場
映画館・観覧場
A>3000u
又は≧F3
病院・診療所(患者の収容設備を有しないものを除く) A>3000u
又は≧F3
百貨店・マーケット・その他の物品販売業務を営む店舗 A>5000u
又は≧F3
2年毎
西暦の
偶数年
同左に
設 けられる
対象設備
毎年
ホテル・旅館 A>3000u
又は≧F3
事務所 A>1000u
かつ≧F5

注記

  1. Aはその用途に供する床面積の合計
    学校は校舎及び体育館をその用途に限定する。
  2. Fは地階を含む階数
  3. 規模の判定は、敷地内に2棟以上有る場合、それぞれの棟単位で運用する。
  4. 階段数の計算については、床面積の合計が100u以下の3階以上の階及び地階は算入しない。
  5. 報告の時期は、当該年の9月1日から11月30日までである。
  6. 建築設備で報告の必要のあるものは、機械換気設備・非常用照明設備である。